忙しい日本滞在でしたが、打ち明けますと、平日の疲れをある店へ癒しに行ってきました。
日本を訪れたときに行ってみたい店は手帳に名前をずらりと書いておきました。時間の制限が厳しい旅行でしたので、あきらめ半分の気持ちで書き連ねたのも事実ですが、一軒だけというならばここだと、ずっと前から私の心の中では決めていました。
それはフランスの天才パティシエ(さて誰でしょう・・・)が4年前のことですが、ちらっとこの店の名前、その方の名前を私の耳に入れてくれたからです。フランス人パティシエが薦める和菓子屋さんとは、どんな和菓子屋さんでしょうか。やはり気になりますね。これから和菓子を知り尽くしたいなら、まずはその店からはじめようと決心しました。
メインストリートから一寸入ったところの緑の一角、そこに店ののれんが見えてきました。
『お菓子調進所 一幸庵』にやっとやってきました。
10月下旬の話です。
どれも存在感がつよくかつ温かみがあるお菓子たちだなぁと思って、しばらくうっとり。
懐かしい浮島。目でもわかるぐらい、ふわふわとしていそうな羽二重餅、格好いい菊の花・・・
お茶会のお菓子たちもよりどりみどりで、みるだけでも楽しかったです。大好きな州浜まで用意してありました。
そして和菓子よりも洋菓子屋さんで見慣れているびんには、豆たちが・・・ジャムを追い出していました。珍しい白小豆もここでは味わうことができます。
ここでこのお菓子めぐりが終わってもおかしくなかったのですが、運に大変恵まれまして(感謝しております。)、『一幸庵』のご主人に挨拶できることになりました。
それは、ささやかな私の人生にとりましては、記憶に残る出来事でした。
つづく。
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