2011/11/21

世界ふしぎ発見アルザス・スイーツ特集

日本報告を一時中断させていただきます。

先週、世界ふしぎ発見という人気番組にアルザス・スイーツの特集がありました。お見逃しの方は、このリンクでしばらくの間ご覧になれるようです。

http://veohdownload.blog37.fc2.com/blog-entry-12061.html

あまり紹介されないコルマール近辺のパティシエも紹介されているので、ちょっと嬉しいです。

エルメ氏については番組の冒頭と第一回目のクイズあたりのみです。
フェルベールさんのことなら、34分あたりから最後まです。

どうぞアルザスの雰囲気をお楽しみください。

2011/11/19

フランス最優秀職人FRANCIS VIARD氏の日本講習会(3)







お目目をつける前の亀ちゃん。胴体は四つ編み
(tresse à plat ou tresse Mozart)。
生地はブリオッシュ生地。





目・手の成型前のトカゲ。胴体は5つ編み(縦編み)。



いきなりパンの写真ですが、実は、特別なお願いがあってヴィアール先生は日本でパンの授業を行うことになりました。

アイス部のフランス最優秀職人がパンを教えるなんて、とんでもないと思われるかもしれませんが、実は、この先生はパンの上級の資格も持っているんです。というのは、当時、フランスで採用される際、パンの資格を持つことが条件だったそうです。どっちでもできると、フランスの製菓学校に相当する施設である職人養成センターにとっては、非常に都合がいいと思われますね。パンの先生に欠席があると、お菓子の先生に代わってもらえるからです。逆も同じです。パンの先生で製菓の上級の資格を持っている先生が多いです。兼務できる先生は、養成センターにとって都合がいいと一方的に言いましたが、本人たちにとってのメリットも大きいと、よく耳にします。特に、パンの先生が製菓の資格を持つと、パンの工芸作品の完成度が違うなどと言います。

そういうわけで、東京製菓学校を訪れて、フランスの学校と同じように、そういった「才知にたけた」先生がいることがわかっても、さほど驚きませんでした。たとえば、以下のビデオの中で亀ちゃんのお目目を照れながらつける、前回のアイス・ケーキのビデオにも出ている先生はそのうちの一人です(伊藤先生です)。パンとお菓子ができる先生も大したことですが、和菓子と洋菓子を教えられる先生もいるとはびっくりしました(笹野先生です)。

さてさて、前置きが長かったですが、子供思いのお母さんが選んだパンの形成は、はい、もう一度動物です。ため息をつかずに、このビデオをなんとか楽しんでください。


【大変申し訳ございませんが、このビデオの閲覧期間が終了しました。】












2011/11/15

フランス最優秀職人 FRANCIS VIARD氏の日本講習会(2)





ヴィアール氏の授業についての報告がこれで終わると、皆様はちょっともの足りないお気持ちではないでしょうか・・・。

せっかくですから、アイス・ケーキの組み立ての実演を公開したいと思います。
先生の優しい許可が下りてお見せすることができました。心より感謝しております。

アイス・ケーキの構成
ビスキュイ・オ・ザマンド、マンゴシャーペットとココナッツシャーベットをざっくり混ぜたマーブル状のシャーペット、ミルクチョコのパフェ(センター)。
飾りはココナッツのシャーベットに自家製乾燥スライスマンゴ。

私にとっても初めてでしたので、何もかも目新しかったですが、ビデオの中で先生が説明するように、この組み立て方自体は時間の制限が厳しい大会などのために考えつかれたやり方です。予めカチカチに冷やしておいたセンターを敷きこんでから、まわりにシャーベットを絞り込みますので、縁が早く固まります。ご覧のように、アイスケーキの組み立てのネックと言ったら、やはりスピードとアイスによるやけどでしょうね。

映像は相変わらず素人のものですので、我慢できない方はどうぞご遠慮ください。また、先生の生の声(つまり=フランス語!)しか入っていませんので、フランス語を勉強してくださいね・・・。


Parfum des Iles
Entremet glacé - Francis Viard M.O.F.glacier 1997



















2011/11/12

フランス最優秀職人 FRANCIS VIARD氏の日本講習会(1)



これまで少し長いお付き合いがあったとは言え、東京製菓学校に実際に足を運ぶのは、今回がはじめてでした。

それも、1997年アイス部フランス最優秀職人フランシス・ヴィアール氏を同伴してのことでしたので、なおさらうれしかったです。実は、ヴィアール氏はアルザスにある職人養成センターで20年以上教えているだけでなく、そのセンターの製菓・製パンの責任者も務めています。来日は二回目ですが、東京製菓学校の特別講師としては、はじめてでした。

成田空港に着いてからすぐ学校の方へ向かいました。というのも、先生も講習会の会場を早く確認したかったのです。そこで、学校の敷居を跨ぐと、これもあれもと新しい世界が広がり、二人の旅行の疲れが一気にとれました。

校内に飾ってある、学校の先生方による作品に目を惹かれました。マジパンもすばらしいですが、ちょうど数日前に行われたジャパン・ケーキ・ショーで飴細工部で優勝した作品の前で、先生は長居しました。その後も、その前を通りかかっては絶賛していました。











次は、施設にも驚きました。ビルの2階から地下2階・・・いや3階まで、見渡す限りの製菓厨房や製菓専用の倉庫など。さらに、製菓から少し遅れて開かれた製パンのコース用の厨房が付属したビルに二つあることが分かりました。日本一歴史が古い製菓専門学校だけあっての規模でしょうが、ちょっとすごいです。

また、それぞれの厨房が製菓道具と器材に大変充実しているだけでなく、今すぐにでもお菓子を作りたくなるような、清潔で整理整頓された状態がとても印象的でした。うふんふん、フランスはほど遠いねと、先生も微笑しながらこぼしてしまいました。










さて、打ち合わせが終わり、次の日いよいよ本番になると、大分緊張しましたが、学校の先生方の行き届いた下準備と心配りのおかげで、先生が予定していた忙しいプログラムを成し遂げることができました。

ヴィアール先生の授業は、まるで自分の学生に接しているかのようでした。基本的なことから丁寧に自分なりのコツを学生たちにやさしく教える姿がなにより印象的でした。また、作業しながら、自分の修行時代のことを思い出したり、フランス最優秀職人の大会のエピソードについて話したり、いろんな意味で「一味違う」授業でした。

以下、その状景です。


パティシエへの道はまず、このローマ字の山を乗り越えることから始まります・・・
フランス語(製菓専門用語)の授業も製菓のコースにあるようです。

一瞬の間でも先生の作業から目を離さない学生たち。
ディジカメの時代に生まれてよかったですね!とは言え、データーの整理、大変そうです。




授業終了後のツー(スリー?)ショット写真。先生も例のメダルをわざわざとりに行ってくれました。

2011/11/04

ご無沙汰しております。


すっかりご無沙汰しておりますが、その後いかがお過ごしでしょうか。

こちらは、引越しでしばらくばたばたしていました。
一ヶ月後になっても、肝心なオーブンがまだキッチンに据え付けられていないので(私だけは)落ち着きませんが、新しい環境(最高です)、新しい生活のリズムに少しずつ慣れてきたところです。

そして、引越しして間もない時期に...日本へ行ってきました。その動機も、製菓学校での通訳の仕事。私には、まるで夢のような話です。

これからは何回か日本旅行についての報告になりますが、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。





ハロウインを控えていたストラスブール市のJean-Claude Ziegler氏の店。