2011/05/08

イスター菓子の英雄 野兎

今年もあっという間の復活祭でした。

研修先でも家でも忙しかったですが、家族水入らずの時間ができて、とても楽しかったです。

アルザスの復活祭のお菓子には、ウサギの存在感はとても大きいと言えます。再生と子孫繁盛のシンポルであるからだそうですが、厳密にいえば、ウサギ(lapin)ではなく野兎(lièvre)ですね。

アルザスでは、野兎が復活祭の早朝に子供たちにチョコで作った卵を持ってくると言います。本来は、キリストの復活、四旬節の終わりを告げる復活祭に、それまで食べられなかった、ためておいた鶏卵を食べる習慣「卵狩り」(la chasse aux oeufs) の名残だといえるそうです。 

子供たちはイスターの卵狩りが大好きです。クリスマスの次に楽しい時期でしょう。事前に箱(フランス語では巣、nidと言います)を用意し、丁寧に飾ったり名前をつけたりします。当日は、親は野兎の役をつとめます。せっかくの休日ですが早起きし、箱にチョコを置いてから露のまだおりている庭へそれぞれの箱を隠しに行きます。箱に入れないで、チョコを庭の隅々に隠すパタンもあります。

フランスの他の地方にもそういった現代版の「卵狩り」の習慣が残っていますが、野兎ではなく鐘がローマから帰ってくるときに(四旬節の間に教会の鐘が鳴らない。ローマへ行ったということになっているのです。)庭にチョコを配るそうです。


前置きが長くなりましたが、つまりこの時期にお菓子屋さんでたくさんの野兎をみかけることができます。


まずはもちろん、チョコの野兎。






次はサブレの野兎。



そしてマジパンの野兎。



パン生地の野兎はとても格好よかったのですが・・・写真はありません(すみません)。

その代わりに、ブリオッシュ生地の野兎の成形のビデオを取りました。


















焼きあがってからは製菓で仕上げの「化粧」をつけます。


0 件のコメント: