2011/08/10

ギルグ本店



先月、久々にマンステール村のギルグ本店へ行ってきました。




コルマールからマンステール村までは車でわずか15分ですが、景色がころっと緑に変わり、遠方にでかけた気分になります。コウノトリがいつもたくさんいて、かわいい街です。





マンステール村は、アルザスの中でジャズの街として名高いです。毎年、5月の末にジャズ・フェスティヴァルで賑わい、その名残が街の隅々まで感じられます。






ギルグ本店は細長いメインストリートにあります。ギルグ氏の祖父が1936年にこのアルザスらしい堂々たる建物を購入し、現在ティエリーさんが3代目にあたります(情報ギルグHP)。












上部のところ、クグロフをおっと取り押さえているパティシエーの姿がおもしろいですね。




リニューアルしてから行ったことがなかったため、驚きました。パリにみられるようなエレガントな店に脱皮していました。とは言え、以前と変わらぬ地方性も出し続けています。
おしゃれなディスプレー・ケースには、地方名物がたくさん目立ちます。コウノトリの卵の形をしたチョコレート、アルザスのクリスマスに欠かせないベラベッカ、そしてギルグ氏が以前イベントのきっかけに考えたアルザスの代表的なチーズ「マンステールチーズ」に因んだケーキ。




以前は喫茶店もついていたましたので、お昼ができるかと思ったら、すっかりなくなっていました。楕円形のディスプレイー・ケースがなんと言っても空間をすっきりしていますが、コルマール店を担当しているギルグ氏の義弟の話によると、最初は客は戸惑っていたらしいです。どこから並べばいいのか、分からなかったからです。そのため、クリスマスのケーキのラッシュシーズンには、ロープをつけて案内する羽目になったそうですが、最近常連さんが少し慣れてきたみたいだと言っていました。





ギルグは現在、本店のほか、店舗が二つあります。2008年にはコルマール市。そして、2010年にはワイン街道にある村、リボヴィレ村に出店しました。コルマール店はジュネーブ出身のデザイナーとの最初の協力店となり、2009年の本店のリニューアルのきっかけにもなったそうです。ちなみに、リボヴィレ店の内装は本店と同じく楕円形のディスプレー・ケースになっています。規模はもう少し小さいですが、新古をうまく取り入れた内装で、綺麗な店です。

肝心なケーキですが、相変わらずハイレベルのお菓子を提供するギリグ。さすが、ルレーデセールの会員ですね。




ちなみに、上の写真の後方に見られるのは、「Le Parisien」というお菓子で、ギルグ氏の父の代からの定番菓子。メレンゲとコーヒー風味のバタークリームの組み合わせですが、メレンゲの軽さと決してしつこくないバタークリームのとろけるところは、絶妙な組み合わせ。

今回は目についたのは、このマカロンのタルトです。





"Tarte Macarons en tourbillon" (GILG)


タルトの上に堂々とマカロンを乗せたタルト。その名は「マカロンの渦巻きタルト」。ちなみに、下敷きになっているのは、ムスリーヌ・クリーム。食後の甘味よりも、おやつのお茶にいいかもしれませんね。

フランスは、マカロンのブームを越したと思ったら、反って完全に定着したみたいですね。今でもお菓子屋での存在感は大きいと言えます。エントルメーの飾りとしてはもちろんですが、店内の空間も演出するようになったのです。



Macarons en suspens


目に止まったものはあと一つありました。ハーブがたくさん入った、「エス・オー・エス デザート」という面白い名のついた袋。ババロワかクレームーかに使ったり、アングレーズ・クリームに使ったり、いざ自家製オリジナル・デザートを作るとき、重宝しそうです。ちなみに、私が選んだのは赤い実とバニラ風味のもの。




去年、ギルグ氏が東京国際フォーラムのアルザスクリスマス市に参加しましたが、今年は行われないみたいです。残念ですね。


Pâtisserie Thierry Gilg
11 Grand'Rue
68140 Munster

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2011/08/04

ストラスブールでベトナム料理


先日、ストラスブールへ行ってきました。その日はとても暑かったため、急にベトナム料理を食べたくなりました(それって私だけかしら?)。ストラスブール市のデパート街の「アール」の近くにあるレストランに、同僚に勧められて行ってみましたが、まだやっていたので、まずはホッとしました。

入ってみると、地元の人とアジアの客がいました。大きな看板に掲げてあった本日のメニューには「riz cantonais」(フランスでは広東ご飯=炒飯)ではなく「riz saigonais」と書いてあったのですが、聞いてみたところ、どうも同じもの。ここはベトナム料理屋だから、あえてそういうところにこだわるわけですね。面白い。

ベトナム定番料理のボー・ブンを注文。パリではそれが通称だけど、どうも地元の人が「ビンー・ボー」と言っているみたいんだけど、本当はどうなんだろう。基本はビーフンですが、トッピングとしてネム(ベトナム春巻き)と焼き肉(ビーフ)を足すことができます。野菜(もやし、にんじんなど)、ミント、炒りピーナツはもちろんつきもの。ヌック・マムという甘酸っぱいソースをたっぷりかけて食べます。

普通は常温かちょっと冷たいですが、今回はビーフンがまだ熱めだったため、少しびっくり。最初は、ボリュームがすごいと思いました(だから少し高め?)が、すいすい全部平らげてしまいました。







デザートももちろん食べてきました。三種の豆(赤・白・黄)の入ったデザートを選びました。ココナッツ・ミルクにひたひたで、とてもさっぱりとしたデザート。くねくねとした緑色の寒天ゼリーものど越しがよくて、一回うちで作ってみたいと思いました。







Pho Kim Saigon
18 Rue du Faubourg de Saverne
67000 Strasbourg